『古代文学』51〜60号

古代文学60号

特集・固有名―コンテキストの結節点―
シンポジウム
津田博幸「固有名と物語」
金沢英之「神功皇后紀をめぐる内外のコンテキスト」
佐野宏「雄略天皇御製歌―文脈付帯語の形成について―」

夏期セミナー
大塚千紗子「「豊葦原水穂国」―『日本霊異記』冥界説話と神話のコンテクスト―」
谷口雅博「イザサの小浜とタギシの小浜―葦原中国平定神話の地名―」
小橋龍人「古今集歌にまとわりつく固有的な像―「かきのもとの人まろ」の左注が示すもの―」
池原陽斉「平安時代前中期における「萬葉歌人」の像―赤人・有間皇子・石上乙麻呂を例に―」

生駒桃子「棄てられるウガヤフキアへズ―「日本書紀」神代下第十段正文を読む―」
吉田修作「オホナムチ・オホクニヌシ・出雲大神―国譲りと祟り神―」
長谷川豊輝「王に擬される島子―「文選」「高唐賦」「神女賦」を典拠とする表現について―」
三品泰子「吉野讃歌が向き合うもの―声の重層性をめぐって―」

(2021年3月1日発行)

古代文学59号

特集・テキストに書かれた歌―複数のコンテクストが出会う場所―[シンボジウム+夏期セミナー報告]

シンポジウム
鈴木宏子「『土佐日記』の亡児哀傷と「都へ帰る女」」
松田浩「「斉明紀」建王挽歌考―歌のコンテクストと歴史叙述のコンテクスト―」
品田悦一「相聞のポリティクス― 「万葉集」巻四に刻まれた聖武朝政治史―」

夏期セミナー
茂野 智大「長歌と反歌のコンテクスト―「天雲の影さへ見ゆる」の歌攷―」
石川久美子「『大和物語』右近の「忘れじ」の歌―女房歌ヘ―」
清水明美「物を語ろうとする歌と漢文体―思放逸鷹夢見感悦作歌―」
山﨑健太「「衣通」という名の果たす機能について」

吉田修作「オホモノヌシ考―「依り来る」神の両義性―」

(2020年3月1日発行)

古代文学58号


特集・テキストを成り立たせる世界一八世紀のテキストからー(シンポジウム+夏期セミナー報告]

シンポジウム
呉哲男「後期万葉におけるセクシュアリティの行方」
津田博幸「『続日本紀』と宣命引用」
冨樫進「文殊信仰をめぐる行基菩薩像形成史ー「日本霊異記」を起点としてー」

夏期セミナー
猪股ときわ「ヴァリアントとしての『古事記』─海神宮訪問調の神と人とワニ─」
鈴木雅裕「『古事記』における志幾大県主家の表象一「御舎」の原コンテクストを視座として一」
松田浩「歴史叙述の中の大物主神―三輪の酒と「記」「紀」の論理と一」
佐竹美穂「『出雲国風土記』 意宇郡母理郷条を読む一大穴持命の位置から一」

青柳まや「『日本書紀』神代紀におけるオホモノヌシの婚姻について」
生駒桃子「『日本書紀』神代上第五段一書第十を読む」
遠藤耕太郎「万葉序歌と「虚喩」一吉本隆明の〈喩〉をめぐって一」
稲生知子「『尾張熱田太神宮縁起』の「風俗歌」」

(2019年3月1日発行)

古代文学57号

特集・古代のエピステーメーを問う―ヴァリアントを通して―シンボジウム+夏期セミナー報告]

シンポジウム
北條勝貴「宇宙を渡る作法―パースペクティヴィズム・真偽判断・歴史実践―」
西澤一光「古代テキストにおける「ひじり」の形象とその造形をめぐって」
月岡道晴「選択的表現としての万葉集の仮名遣い」

夏期セミナー
服部剣仁矢「『日本書紀』における草薙剣―記紀のクサナギの剣―」
大浦誠士「万葉集の重載・累載注記―世界の広がり―」
大塚千紗子「皇子転生説話の臺―『日本霊異記』下巻第三十九縁」
萩野了子「序詞形式を支える知のありようについて―平安初期和歌を中心に―」

保坂秀子「橘の家と名―「橘氏賜姓上表」の「今」を巡って」

(2018年3月1日発行)

古代文学56号

特集・ヴァリアントの古代[シンボジウム+夏期セミナー報告]
シンポジウム
植木朝子「歌い替え・替え歌・連作・類型歌・継承歌―今様のヴァリアントをめぐって―」
居駒永幸「記・紀の歌のヴァリアント―異伝注記を通して―」
島村幸一「宮古島狩俣の神歌、フサの表現―異なる歌唱主体から―」

夏期セミナー
山田純「「日本武尊」の延伸性―「景行紀」と「景行記」の差異が織りなす複数の「ヤマトタケル」序論―」
山﨑健太「記紀同一歌の現れようをめぐって―テキストにおける歌の働きの問題として―」
本橋裕美「ヴァリアントの〈婚姻〉―三輪山説話をめぐる神の性別からー」

アンダソヴァ マラル 「タカクラジの夢―「人」と「場」をめぐって―}」
小野諒巳 「『古事記』における倭建命葬送条の意義―「倭」と「天」とを中心に―」


(2017年3月1日発行)

『古代文学』52号

特集・書物一一行為と身体ーー[連続シンボジウム+夏期セミナー報告]
シンポジウム( 1 )翻訳と異言語 ―異言語が創造する書物―
金文京「古代日中比較文学についての断想―読むことと書くこと―」
松田浩「漢字で書かれた歌集―「人麻呂歌集」の書記と「訓み」と―」

シンポジウム( 2 )芸能と書物物―書物が作る身体/身体が作る書物―
岡部隆志「「芸能と問合態」論」
遠藤耕太郎「東アジアにおける「声の伝承」と音仮名表記-古事記の訓注に即して-」

夏期セミナー
西澤一光「集蔵体としての『万葉集』をめぐって―方法的に読むための一試論― 」
三品泰子「意味化ゼロの言葉と歌 -「古事記』の地名起源「訶和羅」と「あづさゆみまゆみ」の歌から― 」
月岡道晴「風に乗って何が運ばれるのか―漢籍の受容と表現する身体―」
山本大介「「自土の奇事」を書く―「日本霊異記』序文と「他国の伝録」 ―」
井上隼人「「国を平らげし横刀」授受の意義―『古事記』高倉下の献剣段の考察―」

保坂秀子「忠孝思想と万葉歌―藤原太后歌の「吾子」をめぐって―」
太田真理「「ますらをと思へる我」と詠むことをめぐって 」
山田純「鑑の史書―『日本書紀』「雄略記」と『隋書』「高祖紀」の比較から」
大塚千紗子「「愛心深入」における女の因業―『日本霊異記」中巻第四十一縁」
冨樫進「雷電の声と将門の悪―「将門記』をめぐって―」

(2013年3月2日発行)

『古代文学』51号

特集〈型〉のダイナミズムⅡ[連続シンポジウム+夏期セミナ-報告]
シンポジウム(1 )学と信仰 ―〈型〉の構築と継承―

彌永信美 「仏教神話と中世日本神話―理論的視点から―」
渡部亮一「仏典注釈を継ぐとは何か―善珠『唯識義燈増明記」に至る注釈活動を考える―」

シンポジウム(2)書物の思考ー創造としての注釈・引用・編集

神田英昭「南方熊楠の考える仏教ー土宣法龍宛書簡を中心にー」

山田純「日神=姉」の陰陽論ー『日本書紀』神代紀の思考ー

シンポジウム(3)所作と知 ―〈型〉が生み出す身体の知―
伊藤好英「折ロ信夫の芸能史思想と身体」
猪股ときわ「アメノウズメの「所作の所作」―『古事記』における神話的な知―」

シンポジウム(4)「模倣」と歌ー「模倣」の思想と創造性を考える

谷知子「序歌から本歌取りへー和歌における共同体ー」

大浦誠士「万葉歌における〈模倣〉」

夏期セミナー
飯泉健司「〈話型〉―保証力と破壊力、そして新たな世界へ」

稲生知子「『古事記』における死者を送る言説―倭建命の葬歌― 」
保坂達雄「〈型〉を襲う物言吾―「佐銘川大ぬし由来記」の説話生成― 」
山口敦史「善珠『梵網経略抄』と引用典籍の問題 」

佐竹美穂「『常陸風土記』の「池」―その記述をめぐって― 」
関口一十三「『日本霊異記』における女性の救いの問題―上巻十三縁を中心に― 」
舟木勇治「出雲国造神賀詞における「倭大物主櫛甅玉命」の位置付け―神賀詞のオホナムチ像を通して ―」

(2012年3月1日発行)